競争・市場庁(CMA)は2026年6月16日、Associated British FoodsによるHovisの買収を承認した [1]。
この取引により、Kingsmillブランドの所有者である同社は、英国最大のパンブランドを確立することが可能となる。この統合は国内のベーカリー市場における重要な転換点となり、国内で最も認知度の高い2つのラベルが単一の企業体のもとに集約されることになる。
ABFとして知られるAssociated British Foodsは、プライベート・エクイティ・ファームのEndlessからHovisを買収するため、7,500万ポンドを支払うことに合意した [3]。規制当局は、この買収が不当に競争を制限したり、消費者への価格上昇を招いたりするかどうかを判断するため、合併の審査を行った。
規制当局によれば、この合併は重大な競争上の懸念を提示しなかったという [1]。CMAは、この取引が行われない場合の代替案の方が、市場にとってより有害になる可能性が高いと述べた。具体的に、もし買収が阻止されていれば、ABFのベーカリー部門は英国市場から完全に撤退していた可能性が高い [1]。
規制当局は、そのような撤退は合併そのものよりも競争に大きな害を及ぼすと述べた [1]。この取引を許可することで、CMAは、より統合された形態にはなるものの、ABFの製パン事業が国内に留まり続けることを確実にした。
今回の承認により、ABFはHovisブランドを既存のポートフォリオに統合し、Kingsmill事業の規模を活かして英国全土の生産および流通を効率化することが可能となる。
“この取引により、Kingsmillブランドの所有者は英国最大のパンブランドを確立することが可能となる。”
今回の買収は、英国の必需品セクターにおける統合の時代を示唆している。ABFの市場撤退を防ぐために取引を承認したことで、CMAは支配的な市場リーダーの出現防止よりも、産業の安定性と製パン能力の維持を優先した。これは、規制当局が、断片的な競争環境の維持よりも、主要企業の生存能力の方がサプライチェーンにとって重要であると考えていることを示唆している。



