アルゼンチンと米国の科学者らは、3人の死者を出したハンタウイルスの発生源を突き止めるため、複数の説に基づいた調査を進めている [1]。
伝播経路の特定は、公衆衛生当局がより広範なパンデミックのリスクを評価し、さらなる死者を防ぐために不可欠である。今回の調査では、ウイルスがいかにして動物から人間へと移行したか、また、その株が進化しているかどうかに焦点が当てられている。
主要な調査ルートの一つとして、アルゼンチン西部のメンドーサ州でのフィールドリサーチが行われている。科学者らは今月中に同地域を訪れ、地元の齧歯類(げっしるい)集団を検査し、それらが現在の株の主要なリザーバー(宿主)となっているかを確認する予定だ [1]。
同時に、研究者らは南大西洋で運航しているクルーズ船「MV Hondius」の役割についても検証している。世界保健機関(WHO)が同船の乗客および乗組員に関する症例を最初に通知されたのは2026年5月2日であった [2]。このことは、同船がウイルスを新たな集団に持ち込む媒介者(ベクター)として機能した可能性を示唆している [3]。
フィールド調査や海上調査に加え、科学者らはウイルス株の遺伝的多様性を分析している。遺伝物質を研究することで、今回の発生が既知の種によるものか、あるいは伝播特性の異なる新しい変異によるものかを判断したい考えだ [3]。
今回の取り組みは、2026年5月初旬に報告された急激な症例増加に対する、調整された国際的な対応を象徴している [3]。チームは、アウトブレイクがメンドーサの農村地帯で発生したのか、あるいはクルーズ船の航路を通じて持ち込まれたのかという、矛盾するデータの整合性を図るべく活動している [1, 3]。
“今回の発生は、乗客と乗組員に症例が報告されたクルーズ船(MV Hondius)に関連している。”
農村部の齧歯類リザーバーと国際的な海上旅行の両面から調査が行われていることは、衛生当局がウイルスの国境を越える能力に懸念を抱いていることを示している。もしMV Hondiusが伝播のハブとして機能していたのであれば、ハンタウイルスがこれまで考えられていたよりも迅速に世界的な旅行を通じて拡散する可能性があり、リスクプロファイルが「局地的な人獣共通感染症」から「より広範な公衆衛生上の脅威」へと変化することを意味する。


