アシックスは、スニーカーブランド「オニツカタイガー」を2027年1月1日付で完全子会社「OT Group」として分社化する [2]

今回の措置により、ファッション性を重視する同ブランドは、親会社が掲げるパフォーマンス重視のスポーツウェア戦略から離れ、より大きな自律性を持って運営することが可能となる。事業部門を分離することで、アシックスは市場トレンドへの対応を迅速化し、日本で急増するインバウンド需要を最大限に活用することを目指す。

アシックスがこの再編を発表したのは6月10日だった [2]。新会社となるOT Groupは東京に本社を置く [1]。この戦略的転換は、ブランドアイデンティティを強化し、国際市場における展開を加速させるよう設計されている。

拡大戦略の一環として、同社は2026年7月に新宿にグローバル旗艦店を開店する計画だ [1, 4]。さらに、上海、ミラノ、ロサンゼルスにも大規模な旗艦店を計画している [1]。これらの小売拠点は、ブランドのグローバル成長戦略の要となることが期待されている。

アシックスの広田泰人会長は、グループ全体の強みを活用しつつ、各ブランドが独立して成長することが目標であると述べた。

広田会長は、「各ブランドが独立して成長しながら、グループの強みも活用していく。これが今回の分社化の重要な考え方である」と語った [3]

財務面では、中長期的な売上目標を2,000億円に設定している [1]。この増産体制を支えるため、アシックスは境港の生産拠点を「Onitsuka Innovative Factory」に改称する [5]

子会社化への移行により、新製品ラインやマーケティングキャンペーンの承認プロセスが効率化される見込みだ。ラグジュアリーおよびライフスタイルスニーカー分野で世界的な競合と争う同ブランドにとって、この機動力は極めて重要となる。

アシックスは、オニツカタイガーを完全子会社「OT Group」として分社化する。

今回の組織再編は、アシックスがオニツカタイガーを単なるスポーツウェアラインではなく、ライフスタイル・ラグジュアリーブランドとして扱う戦略への転換を意味している。OT Groupを設立することで、ハイファッションとしての運営ニーズをコアとなる競技用エンジニアリングから切り離し、変動の激しい世界のスニーカー市場への迅速な方向転換や、アジアおよび米国の一等地のラグジュアリー地区への積極的な進出が可能になる。