オーストラリアのジム・チャルマーズ財務大臣は2026年5月17日、中国系投資家6名に対し、Northern Minerals Ltdの保有株式を売却するよう命じた [1], [2]

今回の措置は、重要鉱物に対する外国の影響力について、政府の監視を強化する姿勢を鮮明にしたものである。レアアース(希土類元素)はハイテク製造や防衛システムに不可欠であり、採掘企業の所有権は国家安全保障に関わる問題となっている。

売却命令は、これらの投資家が同社の支配権を得ようとしていたとの懸念を受けて出された [2], [4]。Northern Minerals Ltdが活動するレアアース部門は、オーストラリア政府によって戦略的産業に分類されている。保有株の強制売却という決定は、重要資源のサプライチェーンが外国の支配下に置かれることによるリスクを軽減することを目的としている [2], [4]

このような介入は、オーストラリア政府にとって2年間で2例目となる [3]。この傾向は、国内の鉱業部門における中国系団体への依存度を低減させるという広範な戦略を示唆しており、インド太平洋地域における地政学的優先順位の変化に沿った動きといえる。

当局は対象となった個々の投資家に関する具体的な詳細は明らかにしていないが、命令により6人の株主は完全にポジションを解消することが求められている [1], [2]。政府は売却の期限を明示していないが、この命令は対内直接投資規則に基づき法的拘束力を持つ。

Northern Minerals Ltdは、この命令に対して公的な回答を出していない。同社は、中国の圧倒的な市場シェアに依存しない、多様化されたレアアース供給体制を確立するための取り組みにおいて、引き続き重要な役割を担っている [1], [3]

ジム・チャルマーズ財務大臣は、中国系投資家6名にNorthern Minerals Ltdの株式を売却するよう命じた

今回の介入は、重要鉱物のサプライチェーンを確保しようとするオーストラリアの取り組みが加速していることを反映している。レアアース採掘における中国系資本の所有を制限することで、キャンベラ(政府)は対内直接投資よりも国家安全保障と戦略的自律性を優先させている。この動きは、グリーンエネルギーへの移行や軍事ハードウェアに必要な原材料が外国の政治的圧力にさらされないようにするという、西側諸国全体の「デリスキング(リスク低減)」の流れをなぞったものと考えられる。