イングランド銀行は、4種類の紙幣に描かれている歴史的人物を、英国の野生動物に差し替える [1]

この変更は、従来の通貨のデザインから脱却し、現在の国民的な関心に合わせるとともに、偽造防止などのセキュリティを向上させることを目的としている [2]。これほどの規模のデザイン刷新は、50年ぶりのこととなる [2]

中央銀行がこの方針を発表したのは3月11日だった [2]。新たな図柄を決定するため、同行は約1カ月間にわたる一般投票を実施している [1]。選考は18種の候補種から開始された [1]。一般投票で候補を絞り込んだ後、最終的な決定はイングランド銀行総裁が行う。

初期データによれば、この変更に対する国民の支持は強く、投票者の約60%が人物よりも自然や野生動物を支持している [2]。インタビューに応じた市民の中には、特定の動物への熱意を示す人もいた。「アナグマやハリネズミが好きだ。それだけだ」とある男性は語った [1]。また、別の女性は、ハリネズミが「喜びをもたらす」と述べた。

一方で、この提案は保守層からの批判にも直面しており、一部では「愚かだ」との声も上がっている [2]。また、通貨には歴史的人物の方がふさわしいと主張する批評家もいる。「偉大な人物の方が良いと思う。彼らは人々に過去や歴史を感じさせてくれるからだ」とある男性は語った [1]

今回の移行では、4種類すべての紙幣が更新される [1]。同行は、現代的なセキュリティ機能の必要性と、現代の英国国民の共感を得られるデザインの両立を図っている [2]

50年ぶりの大規模なデザイン刷新。

歴史的人物から野生動物への移行は、英国における国家アイデンティティの捉え方が、個々の「偉人」への焦点から、自然遺産という共同体的な価値への評価へと文化的にシフトしていることを示唆している。選定プロセスに一般市民を巻き込むことで、イングランド銀行は、偽造防止という技術的な必要性(セキュリティ機能の更新)に対する市民の合意を得ようとすると同時に、環境テーマを好む現代的な傾向を認めている。