カナダ食品検査庁(CFIA)は、新世界ラスムシ(New World screwworm)が検出された米国の特定地域からカナダへ流入する家畜に対し、一時的な輸入制限を実施した [1, 2]。

これらの措置は、動物に深刻な組織損傷や死をもたらす肉食性寄生虫の拡散を阻止することを目的としている。両国間の家畜貿易は極めて重要な経済的結びつきであるため、国内の農業産業を保護するには、あらゆる生物学的脅威に対して即急な封じ込めが必要となる。

今回の制限は、テキサス州のラ・プリオール(La Pryor)地域にいた子牛から、同寄生虫の感染が1例確認されたことを受けたものである [2, 3]。当局は、この発生に対処するため、感染した動物の周囲12マイルに検疫区域を設定した [4]

CFIAによると、制限の対象には馬を含むさまざまな種類の家畜が含まれる [2]。同庁は、寄生虫が国境を越えないよう状況を密に監視している。もし流入すれば、カナダの家畜の健康状態や貿易上の地位を危うくする可能性があるためだ。

新世界ラスムシは、温血動物の生きた組織を標的にする侵入的な寄生虫である。家畜集団の間で急速に広がる能力を持つため、テキサス州での事例を封じ込めることは、米国とカナダ双方の農業当局にとって最優先事項となっている [1, 2]。

カナダ食品検査庁は、カナダに流入する家畜に対して一時的な輸入制限を実施した。

影響を受けたテキサス州の地域からの輸入を遮断するというCFIAの決定は、北米の家畜産業に壊滅的な打撃を与えかねない侵入寄生虫に対し、「ゼロ・トレランス(容認しない)」のアプローチを取っていることを示している。検疫区域は12マイルに限定されているが、今回の措置は、新世界ラスムシの広範な流行を防ぐため、カナダが貿易の流動性よりも生物学的安全性を優先させる姿勢を明確にしたものである。