カナダ住宅抵当公社(CMHC)は、自治体が課す開発負担金(development charges)が、国家的な住宅危機の解消に向けた大きな障壁になっていると述べた。
これらの手数料は新築住宅の建設コストを押し上げ、開発業者の意欲を削ぎ、カナダ全土における住宅着工ペースを鈍化させている。特にコストの高い市場ではこれらの負担金が高額になる傾向があり、建設業者にとってプロジェクトの採算が合わなくなる要因となっている。
CMHCのデータによれば、これらの手数料を削減または撤廃することで、建設件数に目に見える増加をもたらす可能性がある。例えば、ブリティッシュコロンビア州バーナビーで開発負担金を撤廃した場合、住宅建設は13.8%増加するとされている [1]。
同公社はこれらの負担金を主要な障害として特定しているが、一方で、手数料の削減だけでは住宅価格の適正化(アフォーダビリティ)に対する万能薬にはならないという報告もある [2]。手数料削減の影響は市場によって異なり、住民の生活費を抑えるにはより包括的なアプローチが必要だとする分析もある [2]。
自治体の手数料以外にも、同公社は業界に影響を与える他の構造的な問題を強調している。州をまたぐ貿易障壁を撤廃すれば、年間3万戸の住宅着工を上積みできる可能性がある [3]。これは、地域の負担金が主要なハードルである一方で、国家的な貿易制限も建設規模の拡大を妨げていることを示唆している。
現在の状況は、地方自治体を困難な立場に置いている。これらの負担金は、下水道や道路など、新開発地区に必要なインフラ整備の資金源となることが多いからだ。負担金を削減すれば建設活動は促進されるかもしれないが、不可欠な公共サービスの資金不足を招く恐れがある。
“自治体の開発負担金は、住宅危機の解消に向けた大きな障壁となっている。”
CMHCの調査結果は、自治体の歳入確保の必要性と、国家的な住宅供給目標との間の緊張関係を浮き彫りにしている。開発負担金の引き下げは建設業者のプロジェクト着工を促すインセンティブとなるが、住宅危機の根本的な需要側の要因や、インフラ整備資金の必要性を解決するものではない。つまり、住宅価格を有意に下げるには、多角的な政策転換が必要であることを意味している。





