米国、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催される2026年ワールドカップの開幕を2日後に控え、FIFAの価格設定ポリシーに対する批判が高まっている。
今回の論争は、統括団体であるFIFAの収益戦略と、ファンのアクセシビリティ(入手しやすさ)との間に広がる溝を浮き彫りにしている。ダイナミックプライシング(変動価格制)の導入と基本価格の引き上げにより、一部のチケットが売れ残る一方で、別のチケットが極端な利益を目的として転売されるという市場環境が作り出された。
FIFAの公式リセールサイトのデータによると、グループステージのチケット約176,000枚が出品されている [1]。この利用可能な在庫の急増により、過去1カ月のリセール価格の中央値は20%下落した [2]。
グループステージの選択肢が豊富にある一方で、需要は不安定なままだ。米国で開催される開幕戦のチケットは4,000枚以上が売れ残っている [3]。これは、当初の価格設定が、多くのファンが大会開始時に支払ってもよいと考える金額を上回っていた可能性を示唆している。
対照的に、需要の高い一部の試合では大幅な価格高騰が見られる。メキシコ、コロンビア、スコットランドが関わる試合のチケットは、リセール市場において額面価格の5倍から6倍で出品されている [4]。
批判的な人々は、リアルタイムの需要に基づいて価格を調整するダイナミックプライシング・システムが、転売業者を勢いづかせ、一般のサポーターを排除したと指摘する。主要イベントでの空席と、他方での法外な上乗せ価格の併存は、キックオフを前にしたチケットエコシステムの不安定さを露呈している。
“FIFAの公式リセールサイトには、グループステージのチケット約176,000枚が出品されている。”
チケット価格を巡る摩擦は、航空会社やホテルで一般的な「ダイナミックプライシング」モデルをスポーツイベントに適用した際に生じる、グローバル・スポーツマネジメントにおけるより広範な緊張を反映している。基本価格が高すぎると一次需要が抑制され、権威ある試合に空席が生じる一方で、需要の高い対戦カードは規制のない二次市場に委ねられ、コアなファン層を疎外することになる。





