トロントを訪れているドイツのサッカーサポーターが、2026年FIFAワールドカップの会場やバーにおけるビールの価格高騰に、衝撃と怒りをあらわにしている。
この状況は、欧州のファンが持つ文化的期待と、世界的なスポーツイベント期間中の北米ベンダーによる価格戦略との乖離を浮き彫りにしている。多くのサポーターにとって、基本的なリフレッシュメントの費用は、大会の試合内容と並んで主要な論争点となっている。
現地のベンダーは、ドイツ人ファンが許容できる範囲を大幅に上回るビール価格を設定した。これにより、開催都市全体で価格釣り上げが行われているという認識が広がっている [1, 3]。一部のファンは、Stella Artoisの缶1本に19ドルという価格がついているのを目撃したと報告している [3]。また、別の推計では、ビール1杯あたり15ポンド以上かかる可能性があるという [4]。
あるファンはSNSに、19ドルという価格に対し「アメリカ、大好きだけど、これはちょっと正気じゃない」と書き込んだ [3]。こうした不満は、ドイツ対コートジボワールの試合など、注目度の高い試合の際に特に顕著に現れている [2]。
ReutersのDivya Rajagopal氏は、「Sparsamkeit(節約)を実践しようとするドイツ人ファンにとって、トロントのビール高騰は困難な課題となっている」と述べた [1]。「Sparsamkeit」とは、倹約と節度を重んじるドイツの文化的価値観を指す。
この大会はトロントに大きな経済効果をもたらしているが、飲食価格の「めちゃくちゃな」状況は、海外からの訪問者の間で批判を浴びている [3]。ファンは、これらのコストが欧州でのサッカー観戦という一般的な体験からかけ離れていると不満を漏らしている。
“「アメリカ、大好きだけど、これはちょっと正気じゃない」”
価格を巡る摩擦は、FIFAイベントの商業化と、スポーツの伝統的なファン文化との間にあるより広範な緊張を反映している。開催都市が攻撃的な価格モデルを導入すると、国際的なサポーターを遠ざけ、開催国のホスピタリティに対する否定的な認識を生み出し、結果として競技そのものよりも価格問題が注目されてしまう可能性がある。



