Googleが支援する研究チームが、カリフォルニア州とフロリダ州で最大3200万匹の蚊を放出するため、米国環境保護庁(EPA)に承認を求めている [1], [2]

この取り組みは、地域の昆虫個体群の繁殖能力を標的にすることで、危険な病原体の拡散を抑制しようとする大規模な生物学的試みである。繁殖可能な蚊の数を減らすことで、蚊が媒介する疾患の発生率を低下させることを目的としている。

Alphabetの「Debug」プログラムの一環であるこのプロジェクトは、ボルバキア(Wolbachia)に感染させた雄の蚊の放出に焦点を当てている [1], [2]。これらの蚊は、人を刺さず、病気を広めることもないため、不妊または「善玉」の蚊と表現されている [2], [3]。これらの雄が野生の雌と交配すると、産まれた卵は孵化せず、時間の経過とともに個体群全体を効果的に抑制することができる [3]

研究チームは、今後2年間にわたる段階的な導入を提案している [4]。計画では、年間最大1600万匹の蚊を放出するとしている [4]。対象地域には、カリフォルニア州とフロリダ州内の特定エリアが含まれる [2], [5]

この作戦の主な目的は、複数の蚊媒介性疾患の伝播を減少させることである [2]。具体的には、デング熱とウエストナイルウイルスの拡散を標的にしている [2], [3]。繁殖する蚊の密度を下げることで、これらの高リスク州におけるヒトへの感染数を大幅に減少させたい考えだ。

放出を開始するには、EPAの承認が必要となる [3]。同庁は、ボルバキアに感染した昆虫を両州の地域生態系に導入することによる環境への影響を評価しなければならない [5]

Google支援の研究チームが、最大3200万匹の蚊を放出するため米国環境保護庁に承認を申請している

このプロジェクトは、公衆衛生上の危機を管理するためにバイオテクノロジーと企業資金による研究を活用する方向への転換を示している。ボルバキア菌を用いて蚊の個体数を激減させることで、「Debug」プログラムは従来の化学殺虫剤を生物学的制御手法に置き換えようとしている。もし成功すれば、このモデルはデング熱やウエストナイルウイルスが風土病となっている世界中の他の地域にも展開される可能性がある。