濱口竜 supersymmetric 監督の新作ドラマ『All of a Sudden』が5月15日(金)、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映された [3]

本作は濱口監督にとって初のフランス語長編映画であり、スタイルと言語の両面で大きな転換点となる作品だ [4]。パリの介護施設で暮らす二人の女性の絆を物語の中心に据え、末期疾患という視点から、人間の尊厳と資本主義の限界を考察している。

ヴィルジニー・エフィラと岡本桃子が主演を務め、死に直面しながら人生を変えるほどの友情を築く二人の女性の姿を描く [1, 2]。作品はケアと慈愛についての長尺な探求となっており、総上映時間は約3.25時間に及ぶ [2]。一部の報告ではフランス語作品とされているが、実際には日本語とフランス語が織り交ぜられた対話形式であると指摘する声もある [4]

パレ・デ・フェスティバルでのプレミア上映後、観客からは7分間にわたるスタンディングオベーションが送られるなど、熱烈な歓迎を受けた [3]。Variety誌のレビューでは、本作について「人生とはいかにあるべきかを観る者に思い出させる、稀有で素晴らしい映画である」と評している [1]

上映後、濱口監督は作品の長尺について次のように述べた。「優れた映画を観るなら、3時間あってもそれが最善だ」 [2]

MSNの報道によれば、3時間を超えるこのドラマは会場の観客を深く感動させた [3]。物語は個人の結びつきとシステム上の不備の交差に焦点を当て、介護施設という親密な設定を用いることで、高齢者や病者がどのように扱われるかという、より広範な社会的問題を浮き彫りにしている。

「優れた映画を観るなら、3時間あってもそれが最善だ」

濱口監督がフランス語という設定と欧州のキャストを採用したことは、彼の国際的な映画活動のさらなる拡大を意味している。資本主義と死というテーマに取り組むことで、本作は単なる個人のドラマを超え、制度化されたケアへの批判という広範な社会学的考察へと踏み込んでいる。