本田技研工業(Honda)の三部敏紀社長の役員報酬が1億7300万円に減額された[1]。これは、同社が上場以来初めて赤字に転落したことを受けたものである。
今回の報酬削減は、世界的な電気自動車(EV)への移行への対応に苦慮する日本有数の自動車メーカーとして、異例の失敗の認容を意味している。
木曜日に公開された有価証券報告書によると、同社は2026年3月期までの2025年度に大幅な損失を記録した[2]。赤字の正確な規模については報告により異なり、ある情報源は4239億円の損失としており[5]、別の報告では損失が1兆5000億円を超えたとしている[6]。
損失に対する責任を明確にするため、同社は業績連動報酬を大幅に削減した[3]。三部社長の業績連動分は、昨年の3億2200万円[2]から、今年は300万円まで激減した[2]。また、海原斉司副社長の報酬も30%以上減少した[4]。
同社は有価証券報告書の中で、「損失に対する責任を明確にするため」としている[3]。
三部社長は以前、業界の急速な変化への適応に失敗したと述べていた[7]。この業績悪化は、2026年5月の戦略転換に続くものである。当時、三部社長は、バッテリーEV(BEV)と燃料電池車(FCV)のみを生産するという従来の目標を撤回することを発表した[8]。
同社は現在、電動化ロードマップを再設計しながら、財務状況の安定化を模索している。これには、新モデルの導入や、市場ポジションを回復させるために特定期間内に7150億円を投資する計画などが含まれている[5]。
“損失に対する責任を明確にするため”
上場以来初となる今回の前例のない赤字は、EV移行のスピードを見誤ったことによる代償の大きさを物語っている。役員報酬の大幅削減と「BEV/FCVのみ」という方針の放棄により、ホンダはゼロエミッションという理念の追求から、財務安定とパワートレインの多様化に重点を置いた現実的な生存戦略へとシフトしている。


