インドのS. ジャイシャンカル外相は2026年6月11日、フィンランドでの会談において、インド製武器が欧州を危険にさらしたことは一度もないと述べた [1]。
この発言は、インドの戦略的自律性と、ロシアとの経済的・軍事的関係を巡る西側諸国からの圧力との間で高まる緊張を浮き彫りにしている。
フィンランド大統領の夏季別邸で開催された「クルタランタ・トークス(Kultaranta Talks)」において、ジャイシャンカル外相は、インドがロシア産原油の購入を継続していることに対する西側からの批判に答えた [1, 2]。同外相は、西側からの批判は欧州の武器輸出の実態と矛盾していると主張し、「欧州の武器が我々への攻撃に使用されてきた」と述べた [1]。
また、「欧州は武器を販売し、それがインドへの攻撃に使用されている」と述べ、西側諸国が安全保障上の脅威や地域の安定をどのように捉えているかについて、二重基準があることを示唆した [2]。これらの発言は、インドがエネルギー需要と西側との外交関係のバランスを取りながら、複雑な地政学的状況を切り抜けている中で出たものである。
同イベントの中で、フィンランドのアレクサンダー・ストゥブ大統領は、世界舞台におけるインドの地位を認めた。ストゥブ大統領は「インドは影響力のある主体であり、その見解は重要である」と述べた [2]。
ジャイシャンカル外相によるロシア産原油輸入の正当化は、インドの政策選択が欧州の安全保障を脅かしているという主張に対抗するための広範な取り組みの一環である [1, 2]。欧州製武器の最終的な用途を指摘することで、同外相は議論の焦点をインドのロシア貿易から、西側諸国の武器販売がアジアに与える影響へと転換させようとした。
“「欧州の武器が我々への攻撃に使用されてきた」”
ジャイシャンカル外相の発言は、インドが外交政策を西側の制裁や安全保障上のナラティブに完全に合わせることを拒否していることを示している。欧州の武器輸出をインドの安全保障上の懸念に結びつけることで、ニューデリー側は、ロシア産原油の購入は国家利益の問題であり、西側製武器の拡散が地域にもたらす不安定化とは比較にならないと主張している。




