宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2025年6月10日、種子島宇宙センターからH3ロケットの試験機(飛行6回目)の打ち上げに成功した [1], [2]

今回のミッションの成功は、2024年12月に発生した打ち上げ失敗後のJAXAにとって極めて重要な回復となる [3]。簡素化された新しい構成を実証することで、日本は宇宙へのアクセスにおける競争力を高め、経済的な持続可能性を確保することを目指している。

今回の試験機では、サイドブースターを排除するという大幅な設計変更が行われた。JAXAのプロジェクトマネージャーである田中宏氏は、ブースターを削除しメインエンジンの数を増やすことで、機体がよりシンプルかつ低コストになると述べた [4]。この設計により、標準的なH3ロケットの打ち上げコストを約50%削減することが意図されている [5]

JAXAの広報担当者は、H3の打ち上げコストを現在の約半額となる約50億円まで削減することを目指していると述べた [1]

また、今回のミッションは、過去の挫折を受けた技術的な検証としての役割も果たした。JAXAのチーフエンジニアである佐藤恵子氏は、12月のH3-8の打ち上げ失敗は、衛星のペイロード・フェアリングの構造的問題が原因であったと述べた [6]。2025年6月10日の打ち上げ成功により、低コストモデルのテストと同時に、これらの構造的な脆弱性が解消されたことが確認された [2]

打ち上げは、鹿児島県南種子町の施設にて午前10時前に実施された [1], [2]。JAXAはこの効率的な構成を用いることで、ミッションの頻度を上げ、商業的および科学的なペイロードの参入障壁を下げる意向だ。

H3の打ち上げコストを、現在の約半額となる約50億円まで削減することを目指している。

ブースターのないH3構成への移行は、JAXAにとって商業的な実用性への転換を意味する。50億円という価格帯を目標にすることで、日本は低コスト・高頻度の打ち上げサービスという世界的なトレンドに対抗しようとしている。また、2024年12月の構造的失敗を克服したことで、主要な軌道投入システムとしてのH3プラットフォームの信頼性が回復することになる。