Jazz Pharmaceuticals plcとAbCellera Biologics Inc.は2026年6月17日、次世代のがん治療抗体を開発するための前臨床研究における提携を発表した [1, 3]。
このパートナーシップは、胃腸がんを含む固形腫瘍を標的とすることで、Jazz Pharmaceuticalsのオンコロジー(腫瘍学)パイプラインを拡大することを目的としている。AbCelleraの創薬プラットフォームを活用することで、T細胞を誘導して悪性細胞をより効果的に攻撃する多特異性抗体の創出を加速させる計画だ [2, 4]。
本合意には、共同研究、オプション、およびライセンス契約が含まれている [1, 2]。報道によると、契約の総額は最大8億7600万ドルに達する可能性がある [3]。
共同研究の焦点は、免疫系のT細胞を腫瘍細胞上の特定の標的に橋渡しするように設計された「T細胞誘導多特異性抗体」である [2, 5]。このアプローチにより、血液がんよりも治療が困難とされてきた固形腫瘍に対する治療の精度と有効性を向上させることを目指している [4]。
Jazz Pharmaceuticalsはこの合意を通じて、オンコロジー分野における研究能力の強化を図る。なお、本研究は前臨床段階であり、抗体は現在、探索および試験フェーズにあり、ヒトを対象とした臨床試験にはまだ移行していない [1, 2]。
“契約の総額は最大8億7600万ドルに達する可能性がある。”
今回の合意は、Jazz Pharmaceuticalsが価値の高いバイオテクノロジー・パートナーシップを通じて、オンコロジー分野での足がかりを深めるという戦略的転換を示している。がん研究における難所である固形腫瘍を標的にすることで、同社は多特異性抗体技術に賭け、腫瘍微小環境内でより効果的に免疫反応を誘発できる次世代の治療法を創出することを目指している。



