ケビン・ウォーシュ氏は2024年5月14日(金)、米連邦準備制度理事会(FRB)のリーダーに就任し、今後の金融政策の概要を説明する記者会見を開いた。

今回の就任は、中央銀行が深刻な経済低迷を招くことなく、根強いインフレを抑制する必要性のバランスを取ろうとしている、米国経済にとって極めて重要な局面でのこととなる。

2024年5月8日(水)に上院で承認されたウォーシュ氏 [1] は、ワシントンD.C.にあるFRB本部で会見した。ブリーフィングの中で、同氏は現在3.5%から3.75%の間にあるフェデラル・ファンド金利の目標値について言及した [2]

新議長にとって、インフレは引き続き最大の懸念事項である。最新の消費者物価指数(CPI)によると、インフレ率は約3.8%となっており [3]、これはFRBが掲げる長期目標の2%を大幅に上回る数値である [4]

ウォーシュ氏は、中央銀行の独立性に関する質問に即座に直面した。ドナルド・トランプ大統領は公にFRBへ金利引き下げを促し、「アメリカ国民はより低い金利を享受する権利がある。FRBには迅速に行動することを求める」と述べている [5]。この圧力は、前任の議長が持っていた組織の役割に関する見解とは対照的である。

ジェローム・パウエル氏は、「FRBは独立性を維持し、政治ではなく経済に基づいて決定を下さなければならない」と述べた [6]

ウォーシュ氏は、金利調整の具体的なスケジュールを提示することは拒否した。同氏は、今後の政策決定においてデータ主導のアプローチを重視することを強調した。

「我々はデータを注視し、それに応じて行動するが、特定の金利経路に拘束されることはない」とウォーシュ氏は述べた [7]

「我々はデータを注視し、それに応じて行動するが、特定の金利経路に拘束されることはない」

ケビン・ウォーシュ氏へのリーダーシップの移行は、FRBが行政権の影響から自律性を維持できるかどうかの試金石となる。インフレ率がFRBの目標のほぼ2倍であるなか、ウォーシュ氏は、成長を刺激するための金利引き下げという政治的要求と、物価安定のために高金利を維持するという経済的必要性の間の狭い道を切り抜けなければならない。