モルドバのミハイ・ポップソイ外相は2026年6月22日 [1]、同国のEU加盟とトランスニストリア問題の解決は「並行したプロセス」であると述べた。

この二段構えの戦略は、すべてのモルドバ国民がEU加盟の恩恵を受けられるようにすると同時に、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がトランスニストリアの凍結された紛争を政治的影響力(レバレッジ)として利用することを防ぐことを目的としている。

ポップソイ外相は、これらのプロセスを並行して進めることで、プーチン氏が影響力を得ることを阻止する設計になっていると述べた [1]。この発言は、分離独立地域であるトランスニストリアにロシアが支援する部隊が依然として駐留しているにもかかわらず、モルドバがさらなる西側への統合を目指す中で出された。

今回の声明は、EU内での最近の外交的動きに続くものである。2026年6月3日 [3]、ハンガリーとウクライナの外交官がハンガリー系少数民族の権利に関して合意に達した。この突破口により、ウクライナとモルドバの両国は今月後半からEUとの事実上の加盟交渉を開始することが可能となった [3]

今年初めには、EU側もプロセスの加速化への意欲を示していた。2026年5月8日 [2]、カヤ・カラス氏は、EUはこの件を迅速に進めたいと考えていると述べたが、正式な加盟交渉開始の具体的な日程はまだ設定されていなかった [2]

トランスニストリア紛争の解決とEU加盟プロセスを、別個でありながら同時進行の取り組みとして扱うことで、モルドバ政府は、EUが加盟の前提条件として紛争の完全な解決を要求するというシナリオを回避したい考えだ。そのような条件が課された場合、結果的にモスクワがより強い影響力を持つ可能性があるためである [1]

同国のEU加盟プロセスとトランスニストリア紛争は、ウラジーミル・プーチン氏が「影響力」を得ることを防ぐための「並行した」トラックである。

モルドバが「並行トラック」を主張しているのは、欧州としての未来をトランスニストリアの不安定な治安状況から切り離そうとする戦略的な試みである。紛争の解決状況にかかわらずEU加盟を追求することで、キシナウ(モルドバ政府)は西側との制度的結びつきを強め、ロシアによるハイブリッド戦や外交的な脅迫の有効性を低下させることを狙っている。