パリ郊外にある精神科病院が、メンタルヘルス患者の治療を支援するためにセラピー用ドンキー(ロバ)を導入している [1, 2]。

このアプローチは、従来の薬物療法を補完するものとして、感覚刺激と情緒的サポートを取り入れたものである。臨床現場に動物を統合することで、同施設は重度の精神疾患に苦しむ患者の不安を軽減し、全体的な気分を改善することを目指している。

このプログラムは2022年から運用されている [3]。病院スタッフの監督下で、2頭のセラピー用ドンキーが患者と交流する [1]。毎週、約30人の患者がこのセッションに参加している [2]

医療専門家は、動物が感情的な回復への架け橋になると指摘する。精神科医のソフィー・マルタン博士は、「ロバは感覚的な刺激を与え、不安の軽減と気分の改善に役立つ」と述べた [2]

患者からも、動物との交流中に感情状態に肯定的な変化があったとの報告が寄せられている。患者のマリーさんは、「ロバと一緒にいると、心が落ち着き、周囲とのつながりを感じられる」と語った [1]

動物介在療法に関する研究では、これらの手法が特定の診断名に対して特に有効であることが示唆されている。フランス国立衛生研究所の研究員であるジャン・デュポン氏は、動物介在療法がうつ病や統合失調症の患者に利益をもたらすことが示されていると述べた [2]

国内におけるこうしたプログラムの普及率については、一部で意見が分かれている。同施設をフランスで唯一の病院ベースの動物療法ユニットとする報告がある一方で [2]、フランスの病院で運営されている複数のユニットの一つであるとする見方もある [3]

「ロバは感覚的な刺激を与え、不安の軽減と気分の改善に役立つ」

臨床的な精神科治療に動物介在療法を統合することは、ホリスティックなメンタルヘルスケアへの関心が高まっている傾向を反映している。薬物治療と感覚ベースの情緒的サポートを組み合わせることで、病院は重度の精神疾患に伴う孤立や不安に対処でき、結果として患者の治療成果や従来の療法への意欲を向上させる可能性がある。