ビデオクリエイターのTwo Bit da Vinci氏が、台湾にあるProLogium社の製造施設にて、同社の全固体電池セルの実機耐久性試験を実施した [1]。
全固体電池は、従来のリチウムイオン電池よりも高いエネルギー密度と向上した安全性を実現するとされており、電気自動車(EV)に革新をもたらす可能性があるため、今回の結果は重要である。
2日間にわたる訪問の中で [3]、同クリエイターはProLogium社が「世界初の量産型全固体電池」と定義するセルをテストした [1]。試験には、セルに釘を打ち込む、電解液に火をつける、セルを真っ二つに切断するといった極端なストレス試験が含まれていたが、動画によれば、これらの操作による事故は発生しなかったという [1]。
ProLogium社はこの技術の開発に20年を費やしてきた [2]。第三者機関による検証テストでは、セルのエネルギー密度は360Wh/kg(ワット時/キログラム)と測定された [1]。
こうした結果が出ている一方で、業界内ではどの企業が真の量産を実現したかについて意見が分かれている。Greater Bay Technology社は2026年5月下旬、フル生産ラインで初の全固体EVバッテリーセルを製造したと発表した [4]。この特定のセルにより、EVの航続距離は621マイル(約1,000km)に達するという [5]。一方、米国のION Storage Systems社は、同社の「Cornerstone Cell」が量産利用に向けて顧客の承認を得たと報告している [6]。
これらの相反する主張は、商業化のタイムラインを巡るより広範な議論を浮き彫りにしている。ProLogium社がギガワット時(GWh)規模でセルを出荷している一方で [1]、Lotus社のCEOを含む一部の業界リーダーは、全固体電池が普及レベルの量産に至るまでには、まだ最大10年かかると述べている [1]。また、Donut Labなどの批評家は、この技術を巡る安全性や性能の主張には整合性が欠けていると指摘している [1]。
“試験には、セルに釘を打ち込むといった極端なストレス試験が含まれていた。”
全固体電池の商業化競争は、台湾、中国、米国の複数の企業が量産の「初」を主張し合う、矛盾した主張が飛び交う局面に入った。個別のセル試験では有望な安全性とエネルギー密度が示されているが、生産ラインの成功と消費者向け車両への実装との間にある溝が、業界専門家の間で論争の的となっている。





