英国のアスコット競馬場で開催される、国王および王妃のロイヤルアスコット(Royal Ascot)が、大規模な馬インフルエンザの発生により脅かされている [1, 2]。

この状況は、世界の競馬カレンダーにおいて最も権威あるイベントの一つに重大なリスクをもたらしている。この規模の流行は、レースの中止や影響を受けた厩舎の除外につながる可能性があり、競技面だけでなく、イベントの文化的伝統にも影響を及ぼしかねない。

英国の法廷弁護士で放送者のAndrew Eborn氏は、現在の状況を「ここ数年で最大規模の発生」であると述べた [1]。同氏は、インフルエンザが「猛烈な勢いで広がっており」、イベントを脱線させる恐れがあると語った [1]

ウイルスの拡散を抑えるため、バイオセキュリティ(生物学的安全保障)対策が実施されている [1, 2]。Eborn氏は、近年にない極めて深刻な馬インフルエンザの発生を受け、バイオセキュリティが適用されていると述べた [1]

馬たちが直面している健康危機の深刻さにもかかわらず、Eborn氏は動物たちの状態について、ユーモアを交えた口調で語った。同氏は、この状況は「決してくしゃみで済ませられる(軽視できる)ものではない」とした上で、馬たちは「安定した状態(stable condition)」にあると聞いた、と付け加えた [1]。(※訳注:stableには「厩舎」と「安定した」の両方の意味があるため、英語の言葉遊びとなっている)

今回の発生により、競馬関係者や馬主の間で急激に懸念が広がっている。馬インフルエンザは馬の間で非常に感染力が強いため、地域全体の競馬活動が完全に停止するのを防ぐには、通常、厳格な移動制限が必要となる [2]

ここ数年で最大規模の発生であり、この素晴らしいイベントを台無しにする恐れがある。

ロイヤルアスコットの中断の可能性は、注目度の高いスポーツイベントが人獣共通感染症や動物特有の疾患に対していかに脆弱であるかを浮き彫りにしている。広範な感染を防ぐために利用可能な唯一の手段は厳格なバイオセキュリティであり、ウイルスの封じ込めに失敗すれば、競馬業界に多大な経済的損失をもたらし、王室のプロトコル(儀礼)を乱することになる可能性がある。