米国証券取引委員会(SEC)は、個人投資家が証拠金取引をより自由に行えるよう、「パターン・デイ・トレーディング(PDT)」ルールを撤廃する。

この規制変更は、頻繁に取引を行う個人投資家にとって長年の障壁となっていた制限を取り除くものである。これにより、より多くの個人トレーダーがレバレッジをかけたポジションに容易にアクセスできるようになり、市場のボラティリティが高まる可能性がある。

このルール変更は2024年6月4日に施行された [3]。約25年間にわたり [2]、パターン・デイ・トレーディングルールは、個人投資家が1日の中で頻繁に取引を行う方法を制限してきた。新しいガイドラインの下では、証拠金買い付け余力は口座の「日中証拠金超過額(intraday margin excess)」に基づいて決定される [4]。これにより、以前の静的な要件ではなく、リアルタイムでの証拠金算出が可能となる。

SECは、従来のルールは時代遅れであり、リアルタイムの算出の方が現代の電子取引の性質をより適切に反映していると述べた [5]。これらのメカニズムを更新することで、委員会は規制枠組みを証券会社のプラットフォームが持つ現在の技術的能力に合わせることを目的としている。

しかし、この動きは投資家保護を懸念する人々から批判を浴びている。データによれば、デイトレーダーの約95%が損失を出し、利益を得ているのはわずか約5%に過ぎない [1]。批判的な人々は、デイトレードを容易にすることが、証拠金取引の危険性を十分に理解していない未経験の投資家にとって、財務的リスクを増大させると警告している。

Interactive BrokersやRobinhoodなどの証券会社は、新しい証拠金算出に対応するために内部システムを更新する必要があり、影響を受ける見通しだ。今回の転換により、米国の市場は平均的な個人参加者にとっても、より流動的で高頻度な取引環境へと近づくことになる。

デイトレーダーの約95%が損失を出している

パターン・デイ・トレーディングルールの撤廃は、個人取引の「ゲーム化」と加速への移行を意味する。リアルタイムの証拠金算出を認めることで、SECは非専門家による高頻度取引の摩擦を軽減している。これにより流動性とアクセシビリティは向上するが、一方で、未経験のトレーダーがレバレッジによる損失で資本を急速に失うことを歴史的に制限してきた構造的な安全策が取り除かれることになる。