米国最高裁判所は2026年6月2日、以前に差別的であると判断されたアラバマ州の連邦下院選挙区割りマップの使用を許可する命令を出した [1], [2]。
この決定により、州内の黒人多数派選挙区の数を削減する区割り計画が維持されることとなり、次回の中間選挙を前に米国下院の勢力図が変化する可能性がある。
署名のない「シャドー・ドケット(簡易手続き)」による6対3の命令で、最高裁は2023年のマップの使用を認めた [3], [4]。下級連邦裁判所は以前、このマップが黒人有権者に対して意図的に差別的であると判決を下していた [1], [5]。最高裁がこのマップの使用を認めたことで、黒人の投票力を弱めるために境界線が引かれたという下級審の認定を事実上拒否したことになる [1], [6]。
2023年のマップでは、州内に2つあった黒人多数派選挙区のうち1つが消滅し、1つのみとなる [7]。この構成により、米国下院において共和党が1議席分、潜在的に得をする見込みだ [3]。
ケイ・アイビー州知事(共和党・アラバマ州)はこの判決を歓迎した。アイビー氏は「これはアラバマ州、そして州民にとって大きな勝利だ」と述べた [2]。
法務専門家やこの決定を批判する人々は、人種差別に絡む問題を解決するために最高裁がシャドー・ドケットを利用したことに懸念を表明した。あるニューヨーク大学(NYU)法学部の教授(匿名)は、今回の動きは「実務を担い、何が起きているのかを真摯に突き止めようとしている下級裁判所に対する、ある種の大きな侮辱(middle finger)だ」と語った [8]。
今回の判決により、投票力の希釈に関する以前の司法判断にかかわらず、争点となっていたマップが次回の連邦下院議員選挙で使用されることが確定した [1], [6]。
“「これはアラバマ州、そして州民にとって大きな勝利だ」”
この判決は、最高裁が十分な書面審理や口頭弁論を回避してシャドー・ドケットを利用する場合、選挙区割りに異議を唱えるハードルが非常に高いことを示唆している。下級審が「意図的に差別的」と見なしたマップを支持したことで、最高裁は投票権法に関する下級審の認定よりも、2023年の区割り案の即時実施を優先させた。これにより、アラバマ州の連邦下院代表において共和党が党派的な優位性を確保する可能性が高まった。





