2024年6月10日(火)夜、米海軍がパ劳旗の石油タンカーにミサイルを撃ち込み、インド人の民間船員3人が死亡した [1], [3]。
この事件は、米国によるイラン海上封鎖が行われる中、紛争海域で活動する中立的な商船員が直面している危険が高まっていることを浮き彫りにした。また、国際船舶で働く自国民の保護を求めるニューデリーへの外交的圧力となる形となった。
攻撃はホルムズ海峡またはオマーン湾付近で発生した [1], [2]。死者の中にはアディティヤ・シャルマ氏が含まれている [3]。3人の乗組員の死亡が確認された一方 [1]、主任機関士1人が依然として行方不明となっている [3]。また、他の乗組員も攻撃により負傷した [3]。
米国中央軍の報道官は、当該船舶が米国によるイランへの海上制限に違反して運航していたため、標的となったと述べた [1]。米国側は、タンカーが封鎖を無視し、安全保障上の脅威となったと主張している [1], [4]。
これに対し、インド外務省は米国に対し、こうした作戦の中止を求める正式な要請を行った。同省の報道官は、「インドは米国に対し、船舶への攻撃を停止し、同海域の船舶に乗船しているインド国民の安全を確保することを強く求める」と述べた [4]。
この悲劇に、犠牲者の家族の間では怒りが広がっている。死亡した船員の家族の一人は、「同胞を失ったことに深い悲しみを覚えるとともに、モディ政権がインド人船員を保護するためにあらゆる可能な措置を講じることを要求する」と語った [3]。
攻撃の正確な場所については、オマーン湾とする報告とホルムズ海峡とする報告で分かれている [1], [2]。しかし、いずれの海域も現在は軍事的緊張が高まっている極めて重要な海上チョークポイントである。
“「インドは米国に対し、船舶への攻撃を停止し、同海域の船舶に乗船しているインド国民の安全を確保することを強く求める」”
この事件は、地政学的紛争において国際海運会社に雇用される第三国籍者が置かれている不安定な状況を浮き彫りにしている。タンカーがパ劳旗を掲げながらインド人乗組員を雇用していたため、この攻撃は米国とインドの間に複雑な外交的摩擦を生じさせ、インドの中東における戦略的バランス調整を困難にする可能性がある。


