マーク・カーニー首相は2026年6月15日にアイルランドで行った演説の中で、カナダが「チームUSAではなく、チーム・ヨーロッパ」と足並みを揃えるよう促した [1]。
この方針転換は、カナダの外交政策が再編される可能性を示唆しており、伝統的な米国への依存から脱却する動きが見える。カナダを欧州の枠組みの中に位置づけることで、カーニー首相はグローバルな「中堅国家(ミドルパワー)」としての自国の役割を再定義しようとしている。
カーニー首相は、間近に迫ったG7サミットを前にこの発言を行った [2]。同氏は、中堅国家は米国の寵愛を競い合うべきではないと述べた [3]。代わりに、似た境遇にある国々が共同でアプローチすることで、外交的な影響力と安定性を高めるべきだと主張した。
この演説は、国際情勢における主要パートナーとして欧州へ戦略的に軸足を移すことを強調している [2]。カーニー首相は、現在の地政学的状況においては、単一の超大国への二国間依存よりも、多国間協力を優先する異なる同盟アプローチが必要であるとした。
国際問題の専門家らは、こうした言説が歴代のカナダ政権からの脱却を意味すると指摘している。「チーム・ヨーロッパ」というアプローチを明確に打ち出すことで、カーニー首相は米国とカナダの関係が歴史的に持っていた強い引力に挑戦している [1]。
演説を通じて、カーニー首相は戦略的パートナーシップを多様化させることでカナダの地位を強化することが目標であると述べた [3]。この手法は、米国の政治的変動による不安定さからカナダの利益を保護しつつ、欧州連合(EU)加盟国や地域のその他の同盟国との絆を深めることを意図している [3]。
“チームUSAではなく、チーム・ヨーロッパ”
この転換は、米国の政策変動に対するカナダの戦略的な脆弱性を軽減しようとする計算された取り組みである。欧州や他の中堅国家と連携することで、カナダはワシントンから独立して影響力を行使できる多国間ブロックの構築を目指しており、これはG7内における貿易や安全保障のダイナミクスを変化させる可能性がある。


