香港当局は、北部都会区(Northern Metropolis)を地域のビジネスハブとして推進するため、東南アジアから約70人の代表団 [1] を招待した。

この取り組みは、ASEAN企業がグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)内の市場にアクセスするための主要な架け橋として香港を位置づけることを目的としている。物流や高付加価値商品クラスターへの投資を誘致することで、政府は経済の多角化を図り、東南アジアのビジネスリーダーとの連携を強化したい考えだ。

政府主導の視察ツアーは2024年3月27日に行われた [3]。代表団には外交官、商工会議所の代表、ビジネスリーダーが含まれており、新界の開発エリアを訪問した。ローレンス・ウォン行政長官は、「海南省と香港は、シンガポールが中国とつながるための新たな方法を提供する」と述べた [3]

外資系企業の誘致に向け、政府は一連のインセンティブを提供している。ポール・チャン財政司は、「北部都会区に進出する企業に対し、土地、税制上の優遇措置、および財務的支援について協議する準備ができている」と語った [1]。これらの措置は、プロジェクトの競争力を維持するため、低空経済(low-altitude economy)やスマート・グリーン成長セクターをターゲットとしている。

地域協力はこの戦略の中心的柱である。広東省の報道官は、「広東省は、香港の北部都会区巨大プロジェクトの戦略に積極的に歩調を合わせる」と述べた [3]。この連携は地域の計画文書にも反映されており、広東省の第15次5カ年計画の中で「広東・香港・マカオグレーターベイエリア」という用語が57回 [2] 登場している。

北部都会区は、香港を中国本土とより深く統合させる物流ハブとして機能するように設計されている。土地利用の柔軟性と財務的支援を提供することで、当局は中国での戦略的拠点を求めるASEAN企業の長期的なコミットメントを確保したい考えだ。

「北部都会区に進出する企業に対し、土地、税制上の優遇措置、および財務的支援について協議する準備ができている」

北部都会区の推進は、香港がグレーターベイエリアとの統合を深める戦略的転換を図りつつ、同時に国際ハブとしての地位を維持しようとしていることを示している。財務的インセンティブを用いて特にASEAN諸国をターゲットにすることで、香港は経済的依存度の分散を図り、東南アジアの資本にとっての中国本土へのゲートウェイという独自の地位を活用しようとしている。