ケベック州のマチュー・ラコンブ文化大臣は、バイオリニストのアンジェ゙ル・デュボーが所有するストラディバリウス「デ・ロジエ」およびトゥルト弓の指定を解除した [1]。
この決定により、遺産品が州外に売却または移動されることを禁じる法的保護が取り除かれることになる。大臣は遺産専門家の意見を却下することで、歴史的および金銭的に極めて高い価値を持つ楽器の法的地位を変更した。
ラコンブ大臣がこの措置を講じたのは2024年4月17日である [2]。文化遺産評議会は、これらの楽器を保護遺産として指定し続けるよう勧告しており、正式に反対していたが、大臣はこれを押し切った [1]。大臣は、デュボー氏の要請を受けてこの決定を下したと述べている [3]。
ストラディバリウス「デ・ロジエ」は極めて希少で価値の高い楽器であり、その価値は約1,000万ドルと推定されている [3]。今回の指定解除プロセスには、このバイオリンと歴史的にペアとなっているトゥルト弓も含まれていた。
ケベック州の遺産法に基づけば、通常、「指定」されることで文化的重要性の高い品々が公共の利益のために保存される。文化遺産評議会は、対象物がこれらの基準を満たしているかを判断するための専門的知見を提供する。今回のケースでは、行政側が評議会の助言を無視する形となった [1]。
この措置により、所有者は楽器の所有権や移動に関してより柔軟な対応が可能となる。これらの楽器はもはや保護文化財としてリストされていないため、指定遺産品に適用される売却や輸出に関する制限を受けない [1]。
“大臣は文化遺産評議会の勧告に反して行動した。”
この決定は、個人の財産権と文化遺産を保存しようとする国家の利益との間の緊張を浮き彫りにしている。文化遺産評議会をバイパスしたことで、ケベック州政府は、個人の所有者の意向が歴史的保存のための組織的な勧告よりも優先される可能性があることを示唆した。これは、州内の他の高価値な文化資産にとっても前例となる可能性がある。





