ドナルド・トランプ氏と上級顧問らは、2025年の大統領任期最終年に、人身保護令状(habeas corpus)の効力を停止することを検討していた [1, 2]。
この措置が実施されていれば、拘禁者が裁判所で拘禁の適法性を争うという憲法上の権利が剥奪されていたことになる。このような停止は、行政権と司法権の権力バランスにおける根本的な転換を意味し、法的救済手段のない無期限の拘禁を可能にする潜在的なリスクを孕んでいた。
流出したメモや報告書によると、この議論にはスティーブン・ミラー氏を含む上級顧問らが関与していた [1, 2]。政権側は、この停止が行政措置に対する司法の監視を回避する手段であるとしていた [2, 3]。この内部議論の背景には、大統領の権限を制限する裁判所の役割に対する、ホワイトハウス内部で高まっていた不満があった [2, 3]。
人身保護令状は、米国法制度における個人の自由の根幹をなすものである。これにより、政府が裁判官に法的正当性を示さずに個人を無期限に拘束することを防いでいる [1, 2]。この保護を標的にすることで、政権は市民や居住者を投獄する国家権力に対する主要な抑制手段を排除しようとした。
これらの協議は、ワシントンD.C.のホワイトハウスで行われた [2, 3]。この提案は、行政の支配力を強化し、政策執行に対する裁判所の影響力を低減させるという、より広範な戦略を反映していた [2, 3]。計画は内部で議論された段階であったが、これらの文書は、上級当局者が目的達成のために憲法上の保護措置を撤廃することを、どの程度まで検討していたかを浮き彫りにしている。
内部メモによれば、政権はこれらの権利を一方的に停止することを具体的に検討していたという [2]。この手法が採られていれば、このような根本的な法的保護を変更するために通常必要とされる、伝統的な立法または司法プロセスを回避することになっていた。
“政権側は、この停止が行政措置に対する司法の監視を回避する手段であると考えていた。”
人身保護令状の停止を検討したことは、司法によるチェックを排除することで、行政権の限界を再定義しようとする試みを示唆している。米国の制度において、この令状は行政権が「看守」と「裁判官」の両方の役割を兼ねることを防ぐものである。これを撤廃すれば、大統領は証拠や裁判を必要とせずに個人を拘禁することが可能となり、適正手続き(due process)という法的基準を根本的に変えることになる。


