宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)の研究チームが、古くから存在する球状星団NGC 6397において、輝度の空白地帯(ギャップ)を発見した [1, 2, 3]。
この発見は、赤色矮星の集団が欠落している可能性を示唆しており、これらの小さな星が数十億年かけてどのように進化するかについて、天文学者が再考を迫られる可能性がある。球状星団は宇宙で最も古い構造の一つであるため、星のライフサイクルを研究するための極めて重要な「実験室」としての役割を果たしている。
メリーランド州ボルチモアに拠点を置く研究チームは、Euclid宇宙望遠鏡による観測データを用いてこの星団を分析した [1, 4, 5]。その結果、恒星の輝度分布に予期せぬ空白があることが判明し、本来存在するはずの特定の赤色矮星のグループが欠落していることが明らかになった [2, 3, 4]。
研究者らによると、この発見は観測の主目的ではなかったという。彼らはギャップを探していたわけではなく、データの分析過程で偶然に発見したと述べている [3]。この研究結果は2026年6月5日付の学術誌『Astronomy & Astrophysics』に掲載された [2, 4]。
赤色矮星は天の川銀河で最も一般的な星のタイプだが、光度が低いため、古い星団における研究は困難とされてきた。NGC 6397で特定されたギャップは、これらの星が消失しているか、あるいは現在のモデルが予測するものとは異なる進化を遂げている可能性を示している [1, 4]。
STScIの天文学者らは、今回の研究が天の川銀河の球状星団の全体的な恒星構造に新たな洞察を与えるものであると述べている [2, 4]。なぜこれらの星が欠落しているのかを調査することで、恒星の減衰タイムラインや、初期銀河環境の化学組成をより精緻に解明することが期待される [1, 4]。
“望遠鏡は、恒星の輝度分布に予期せぬ空白があることを明らかにした”
NGC 6397における輝度ギャップの発見は、低質量星の寿命や進化に関する現在の天体物理学モデルが不完全である可能性を示唆している。もしこれらの古くからある星団から赤色矮星が消失しているのであれば、まだ解明されていない恒星の喪失または変容のメカニズムが存在することになり、銀河の最古領域の年齢や質量の算出方法が変わる可能性がある。





